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Salesforce承認プロセスで何ができる?活用例も紹介

お客様と取引を進める際、前提条件や割引金額などについて、稟議書や申請書を上司や関係者に承認を得る業務がみなさんの会社にもあると思います。Salesforceには、そのような申請・承認業務を効率化できる「承認プロセス」という機能があります。

本記事を読めば、Salesforceの承認プロセスで何ができるのか、どのようなメリットがあるのかイメージすることができます。また、設定方法や活用例についてご紹介いたします。

 


     

    Salesforce(セールスフォース)の承認プロセスでは何ができる?

     

    Salesforce(セールスフォース)の承認プロセスとは、組織内のさまざまな申請・承認の業務を効率化し、迅速な意思決定を可能にするツールです。

     

    承認プロセスの主な設定内容

     

    承認プロセスでは主に以下の内容を設定することで、Salesforce上で申請・承認業務を完結することができるようになります。

    • 承認申請の開始条件
    • 例えば、商談の割引率が30%以上の場合は、フェーズを進めるために承認申請が必要など、データに応じて承認申請の開始条件を設定することが可能です。

    • 申請の承認者や代理承認者の設定
    • 承認者については、申請者が自動に選べるようにするか、あらかじめ設定したユーザに自動的に申請を割り当てるか選択できます。代理承認者による承認を可能にした場合は、承認者ユーザの代理承認者に設定されているユーザも承認を行うことができます。承認者が出張や長期の休暇などで不在になるようなケースで活用できそうです。

    • 申請時や最終承認時、却下時のアクション
    • 最終承認された場合、レコードの[承認済み]という項目に自動的にチェックをつけるなど、承認申請の結果が分かるようなアクションを設定することができます。

    • 申請中や承認後のレコードの編集可否
    • 申請中や承認後のレコードをロックする設定を行うと、承認申請を行っているレコードをユーザによって変更することができなくなるため、承認申請の正確性を担保できます。

     

    承認プロセスと関連して、ワークフローという用語もありますが、Salesforceで言う承認プロセスとは、申請・承認業務のことを指し、ワークフローは処理の自動化のことを指します。

     

    承認プロセスを使用することで、次のようなことが実現できます。

     

    1. 承認プロセスの可視化
    2. Salesforceの承認プロセスは、組織内の異なる部門や担当者間での情報共有を容易にします。

      承認プロセスの進行状況や承認者のコメントをリアルタイムに確認できるため、誰がどのような承認を行っているか、簡単に把握できます。承認プロセスを可視化すると、意思決定の遅延やコミュニケーションのミスを回避し、円滑な申請・承認業務が実現できます。

    3. 承認プロセスのカスタマイズ
    4. Salesforceの承認プロセスは、様々なカスタマイズが可能です。組織のニーズに合わせて、承認プロセスの条件や承認者の設定、通知やレコードロックのカスタマイズができます。扱うデータや業務内容に合わせ、独自の承認プロセスを構築し、組織の特定の要件に適した承認手順を確立します。

    5. 承認プロセスの自動化
    6. Salesforceの承認プロセスとワークフローを組み合わせると、複雑な申請・承認業務の自動化を実現できます。例えば、特定の条件が満たされたときに、自動的にワークフローで承認申請を発生するように設定すると、人為的なミスや抜け漏れを防ぎ、業務の効率化が測れます。

     

    Salesforceで承認申請を行うメリットとは?

     

    Salesforce上で承認プロセスを設定し、申請・承認業務を行うメリットは以下の通りです。

    1. 時間とコストの削減
    2. Salesforceの承認プロセスを活用すると、申請・承認業務にかかる時間やコストを削減できます。従来の紙ベースの承認手続きでは、申請書類の作成や配布、承認者への送付が必要でした。

      Salesforceの承認プロセスを使用すると、これらの手順を自動化し、効率的な承認プロセスが構築できます。申請の処理時間を短縮し、業務プロセス全体の効率化を実現します。

    3. クラウドの利点の活用
    4. Salesforceで申請・承認業務を行うことで、クラウドの利点を最大限に活用できます。

      組織内の異なる部署や担当者の承認もすべてSalesforce上で完結できるため、様々なシステムやツールをまたがって申請・承認業務を行う必要がなくなります。また、承認者が移動や外出中であっても、出先の端末やモバイルで承認ができるため、承認の待ち時間の短縮が図れます。

    5. 透明性と可視性の向上
    6. Salesforceの承認プロセスを活用すると、承認プロセスの進行状況や承認者のコメントをリアルタイムに確認できるため、透明性と可視性が向上します。

      申請者や承認者はいつでも状況を把握することができ、承認の遅延やボトルネックを早期に発見し、迅速な対応に移れます。また、承認の履歴やコメントも保存され、申請中や承認後の確認も容易です。

    7. 品質と一貫性の向上
    8. Salesforceの承認プロセスを活用すると、承認の手順や条件、承認ルートを明確に定義でき、承認の品質と一貫性を向上できます。

      承認プロセスに条件や規則を設定し、一貫した基準に基づいた承認が実現できます。また、承認の履歴やコメントを確認するとこで、承認プロセスの改善や監査に活用できます。

    9. レポートと分析
    10. Salesforceの承認プロセスのデータを活用することでレポートや分析が可能です。承認の進行状況や承認日数などのデータを、レポートやダッシュボードで可視化し、申請・承認業務のパフォーマンスや課題を把握し、改善に役立てます。

     

    Salesforceで承認申請を行うと、業務プロセスの効率化、透明性と可視性の向上、品質と一貫性の向上、レポートと分析の活用など、さまざまなメリットが得られます。つまり、組織の生産性を向上させるとともに、迅速な意思決定を実現できます。

     

    承認プロセスのかんたんな設定方法を紹介

     

    Salesforceで承認プロセスを設定するのは非常にシンプルです。

    以下に、承認プロセスのかんたんな設定方法を紹介します。

     

    承認プロセスの設定方法

     

    商談のフェーズが「リスクの排除」以降になった場合に作動する承認プロセスを設定します。

    1. 承認プロセスの作成
    2. 設定>プロセスの自動化>承認プロセスより、承認プロセスを作成します。承認プロセスの開始条件や承認申請の詳細ページに表示する項目などを設定します。

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    3. 承認ステップを設定します
    4. 承認ステップでは申請したレコードの条件に応じて、承認者の割り当てを分岐させることができます。

      例えば、商談に割引金額が適用される場合は、マネージャーの承認を得る必要があり、そうでない場合はマネージャーの承認ステップをスキップし、自動的に次のステップに進めることができます。

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    5. 最終承認時のアクションを設定します
    6. 申請が最終的に承認された場合のアクションを設定します。今回は、商談の[承認済]項目にチェックをすることで、承認されたことが分かるようにします。

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    7. 承認プロセスを有効化します
    8. 設定画面より承認プロセスを有効化することで、商談が条件を満たした際に申承認請を行うことができるようになります。

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    以上の簡単な設定で、Salesforceで商談の承認プロセスを構築することができます。


     

    承認プロセスの活用例を紹介

     

    Salesforceの承認プロセスは、さまざまな業務シナリオで活用できます。

    以下に、一部の活用例を紹介します。

    1. 販売の承認プロセス
    2. 営業担当者が新たな取引を開始する際に、上司やマネージャーの承認が必要な場合があります。Salesforceの承認プロセスを使用すると、営業担当者が取引を作成し、取引の前提条件や割引金額などの内容に応じて、承認申請を行うように承認プロセスを設定できます。

      従って、営業プロセスの一貫性を確保し、重要な取引の承認を円滑に行うことができます。

    3. 契約の承認プロセス
    4. 契約の作成や変更には、法務部門や上級管理職の承認が必要な場合があります。Salesforceの承認プロセスを使用すると、契約の作成や変更申請が自動的に関係者に送信され、承認の進行状況がリアルタイムで表示されるようになります。契約プロセスの効率化と品質管理を実現することができます。

    5. 経費の承認プロセス
    6. 従業員が経費を申請する際には、上司や経理部門の承認が必要な場合があります。

      Salesforceの承認プロセスを使用すると、従業員が経費を申請し、経理担当者や上司に承認申請が送信されるように設定できます。これにより、経費の精算プロセスを迅速化し、従業員と経理部門の間のコミュニケーションをスムーズに行うことができます。

     

    まとめ

     

    Salesforceの承認プロセスは、組織内の承認フローを効率化し、迅速な意思決定を可能にするツールです。

    承認プロセスを活用すると、自動化や可視化、カスタマイズなどのメリットが得られます。具体的には、Salesforceの承認プロセスでは、承認の自動化、透明性と可視性の向上、品質と一貫性の向上などを実現できます。承認プロセスの設定方法も簡単で、クリックベースで承認プロセスを作成し、承認者を設定して展開することができます。

    承認プロセスの活用例としては、販売や契約、経費などさまざまな業務シナリオが挙げられます。

    例えば、営業担当者の新たな取引や契約の作成、経費の申請などに対して、上司や関係者の承認が必要な場合に承認プロセスを活用することができます。

    承認プロセスはSalesforceの特長的な機能の一つであり、DX化や業務の効率化や実現するための重要な要素となります。

    複数の承認プロセスをSalesforce上で設定するためには、承認プロセスの開始条件の確認や、承認者のルート、自動化や通知の設定など場合によっては、複雑で時間のかかる作業になります。

    弊社では「Salesforce導入サービス」「Salesforce伴走・開発支援サービス」により、Salesforceを新規導入される方、Salesforceの定着・活用や運用保守・開発を要望される方に合ったサービスもご提案しております。

    本記事でご紹介した承認プロセスの設定など業務の効率化・自動化についてもご相談可能ですので、ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。また当サイトではノウハウ共有やSalesforceの定着促進・保守運用・開発を検討している方へ、様々なダウンロード資料をご用意しております。

    ぜひ資料をダウンロードいただき、ご活用ください。

     

    参考元URL

     

    Salesforceヘルプ>ドキュメント>ビジネスプロセスの自動化>承認プロセス

    ハンコ待ちから卒業!承認プロセスの簡単設定方法


     

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